
訪問看護
看護師

– 今までの経験
今まで、総合病院の病棟、小児科の外来、検査、救急外来で経験を積ませて貰っていました。
訪問看護には、以前から興味があり、検査の方で働いている時に転職を考えていました。
ただ、救急外来がコロナで大変なので異動して欲しいとの話があり、医療のひっ迫や救急外来を経験が、訪問看護でも活かせると思い、残りました。
救急外来の後にも異動の話が出たタイミングで、異動するなら訪問看護で働きたいと思い決めました。
– 訪問看護への道
祖父の認知症を受け止めるのに葛藤している親の姿を見たり、サービスを入れることが出来ない状況などがあって、悔しい思いがありました。
「おばあちゃんのいる自宅に帰りたい」と言っていた祖父が、そのまま病院で亡くなったんですが、やっぱり家に帰りたいよねと、家で暮らしている人はどんな感じなのかな?と考えるようになりました。
– 実際に働いてみて
まず思うのは、病院から自宅に帰って来られて、家族さんが観てくれたりとかして、本人さんにとっては幸せやなって私は思って、こういう生活もあるんだなっていうのを、今まで病院しか知らなかったので感じています。
病院では、コロナで面会が出来なくて、寂しい想いをしている人が沢山います。
家族さんの前で、ずっと暮らせる、24 時間一緒に居れて、最後も一緒にという環境がすごく良いなと思うので、私たちの介入で少しでも長く、過ごして頂けるように思っています。
病院も訪問看護も、働く時間は一緒なんですが、患者さんに対する時間が違います。
病院では、血圧測るにしても流れ作業みたいな感じでしたが、訪問看護の30分や1時間は 「私は、あなたのためだけの時間です」というのが凄く良いなと感じます。その中で、どれだけ信頼関係とかを築いていけるか。
病院だと、患者さん個人ですが、訪問看護だと、患者さん個人だけじゃなくて周りの方との関わりも必要になってくるんで、その辺が良いなと。そういう時間の使い方は良いなって思います。
病院は治療の場なので、酒もダメ、タバコもダメ。薬は飲まないとダメ。この時間になったら寝るとか全部決まっていたのが、在宅では、お酒も飲める、タバコも吸える。
薬も、まあまあ管理しながら飲めるぐらいなのが、良いなではないのですが、そういう治療もあるんだなと。
初めは、「えっ、なんで飲んでないの?」「ちゃんと薬飲まないといけないやん」と思いましたが、その人の立場に立って考えると、それも正解なのかな?と思うようにもなりました。
家の物からも、その人の趣味からも、その人らしさの過ごし方ができてるんだなって想いながら介入させて貰っています。
リハビリも、「この前、一緒に皮むいて料理作ったんです」という話を伺って、病院では包丁やハサミを使ったリハビリが出来ないので、凄く印象的でした。
家族さんのとのコミュニケーションにもなるだろうし、作ったのを食べるのも良いだろうし、なんか自宅でそういった関わり方もあるんだな勉強になりました。
病院だと、ご飯食べましたか?トイレ行きました?何時に寝ましたか?と答えてもらうだけのコミュニケーションだったのが、向こうからも聴いて欲しいことは話して下さいますし、一緒に共感したり、反応を喜べるコミュニケーションがあります。
– これからについて
みんなで、「利用者さんのために、こうしたら良いんじゃないか?」とか、病院とはある物も違うので、そのお家にある物で、「こういった使い方が出来るんじゃないかな?」とかを、看護師それぞれの経験してきたことや、生活してきた中での考え方があるので、アイデアを出し合って、その人の暮らしやすいを創り上げて行けたら良いなと思っています。
上手くいかないことがあっても、働く人とだけでなく、「次、こうしようか」など、利用者さんや、家族さんと一緒に築き上げていけるのも良いなと思います。