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看護リーダーの看取り、グリーフケア

  • 執筆者の写真: 訪問看護ステーション 緑地公園
    訪問看護ステーション 緑地公園
  • 9月13日
  • 読了時間: 2分

 85歳男性でアルツハイマー型認知症、誤嚥性肺炎にて点滴加療を受けられていましたが、点滴も入らなくなり、皮下点滴で対応。治療や処置に対する抵抗が強く自己抜針を繰り返し抑制もされていました。ご家族様より在宅でのお看取りの希望あり、ご自宅に戻られました。


 帰宅直後は表情も固く、体に触れさせないよう強く力を入れたり、抵抗が強い状態でしたが、体に触れる前の丁寧な声掛け、優しいタッチングなどに心がけ徐々に抵抗なく、受け入れて下さるようになりました。


 娘様はとても介護に献身的で適宜必要な介護指導を行いました。ご本人様の好きなもの、安心できるものを探り、苦痛なく過ごせるにはどうしたら良いかを考え、毎日のご本人様の反応について共有しその日の状況でケアの内容を変更していました。


 状態は緩やかに下降され、ご家族様見守りのもと穏やかに旅立たれました。


 約3週間ぶりにグリーフケア目的で訪問させていただきました。ご自宅に戻られてからのご本人様のご様子やご家族様の想いについて伺いました。ご本人様の表情はとても穏やかで、お茶目な笑顔や病院では見られなかった姿を見せてくれるようになり、ご家族様も「本当に家に帰れてよかった」とお話しされておられ、「優しい看護師さんで本当にありがたかった」「母のときもまたお願いしますね」と笑顔でお話しくださいました。


「自宅で最期を過ごす」という選択は、ただ“死に場所”を決めるのではなく、“どう生きたいか”を大切にされた結果だと改めて感じました。その思いを尊重し、ご本人様やご家族様の気持ちに寄り添いながら、必要なケアを提供することが私たち訪問看護師の役割だと思います。


今回の訪問を通して、「家という場所が持つ力」、そして「家族が寄り添うことの大きな意味」を実感しました。穏やかな表情で最期を迎えられたご本人様と、それを見守るご家族様の姿から、看護の本質を改めて教えていただいたように思います。


訪問看護師として、このような大切な時間に関わることができたことを、心からありがたく、やりがいとして感じています。


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緑地公園訪問看護ステーション

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